感想文。

30歳、社会人女性

資生堂のスキンケア&メイクレッスンを受けてきた話。

美容界隈では恐らく結構有名な資生堂のメイクレッスン。*1
予約は1か月待ちで秒で埋まると評判なのですが、偶然予約が取れたので行ってきました。今回はその感想です。楽しすぎて6000字超えました。長いです。
thestore.shiseido.co.jp

受けたコースは4月からメニューに加わったばかりの「スキンケア&ゴールデンバランスメイクアップレッスン」です。
資生堂さんのレッスンにはいくつかコースがあって、一番有名なのはパーソナルカラーとメイクレッスンが一緒になったタイプのもの。
私は既にパーソナルカラー診断を別のところで受診済みだったので、スキンケア付きのコースにしてみました。

 

 

受けるまで

劇団雌猫さんの名エッセイ集「だから私はメイクする」の中で触れられていて、そんなものがあるのか!お金さえ出せば、天下の資生堂様からメイクの方法が習える!?ひゃっほい!と思って調べてみたら元々相当な人気で予約が取れない。コロナ禍によって枠が減ってさらに取れなくなっている人気レッスンとのこと。1か月後までの日程の予約が取れるのですが、予約がオープンになると秒殺(実際何日か予約公開時間と同時に予約チャレンジしてみたが取れなかった)。
やっぱり無理かーと思っていたところ、偶然1日だけ予約が空いている瞬間があった(夕方何の気無しにサイトを開いたら空いていた)。これは運命だな!と思って予約をぶち込んだ。有給は無理矢理合わせた。

ちなみに知りたかったこととしては、以下の3点
①肌の測定がして欲しいし、足りないものが知りたい
②正しい眉毛がわからない
③無理無い感じにナチュラルに垢抜けたい助けて

最後はもうただの欲望ですね。

 

スキンケアレッスン

ここで習うことは「軽圧式塗布法を身に着ける」の一言に集約されます。
軽圧式塗布法って何。。。?となったのですが、どうやらコットンを使い、軽く肌を抑えながらしっかりと化粧品を顔に染み渡らせる、資生堂が推奨している手法です。
以下のサイトにやり方が乗っておりますが、これを丁寧にレクチャーしていただけるというものです。

肌に心地よく触れ、笑顔に導くスキンケア | ニュースリリース詳細 | 資生堂 企業情報 (shiseido.com)

「軽圧式塗布法」って知ってる?60秒で"うるモチつるん"なスキンケアをレポート | 美容の情報 | ワタシプラス/資生堂 (shiseido.co.jp)

まずは化粧を落とし、専門の機械を使って肌測定
頬やら目回りの撮影やシールで採った皮脂を分析したりと、結構しっかりと測定していただけます。機械自体は全国の資生堂系のカウンターなどでも使っているものっぽいのですが、最近はコロナ対策でお客様に触れられないため、こういうレッスンとかの場でしか測定出来ないらしい。

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肌測定の結果

測定結果は図の通り。実年齢28歳で肌年齢29歳だったので、思ったよりは悪くなかったです。全体的に合格ラインよりちょっと下で、特に肌の透明感が無くメラニン量が多めなので血色が悪いという結果でした。悩みも「シミそばかすをどうにかしたい」「肌のノイズを消したい」「透明感が欲しい」だったので合致しています。

次に測定結果とヒアリングシートを元に、おすすめの化粧品を出していただきます。美白系の悩みが多い私にお勧めされたのは、ベネフィークのローションとエマルジョン。追加で同じくベネフィークのホワイトジーニアスという美容液です。レッスン会場にはSHISEIDO THE STOREにおいてある商品はほとんど全て揃っているようで、「何か気になって使ってみたい資生堂製品とかありますか?」と聞いていただけたのですが、教養がなさすぎて答えられず。。。おすすめしていただいたアイテムをそのまま使わせていただきました。
スキンケアの塗り方はしっかり軽圧式塗布法。クレンジングとローションとエマルジョンで3回やらせてもらえるし、実際自分で手を動かすので、大分手が慣れます。

良かったこと

■肌の様子を細かく分析してもらえるのは嬉しい。
別に結果が良かったとかではなく、ただ分析されるのが好きなんです。ヲタクなので。
知りたかったこと①「肌の測定がして欲しいし、足りないものが知りたい」にはバッチリ答えていただきました。透明感が足りねえ!

■軽圧式塗布法を丁寧に習える。
「もう少し手を丸く」とか、具に教えていただけて、大分実践できる様になる。確かに言われた通りに手を動かすと、隅々まで隙間なく行き渡っている感じが好きでした。あと乳液がべたべたするのが苦手だったんですが、コットンだとべたつきにくいですね。

注意点

■塗布法レッスンがメインで、アイテム選びは軽め。
ちゃんと肌分析の結果からアイテムを選んでいただけるので、全然問題はないのですが、おすすめアイテムがポンっと出てきて終わりという感じです。私の知識が乏しいのと、アイテムの説明が聞きたいとかだったらカウンター行けっていう話なのですが。
資生堂のアイテムをゴリゴリに比較したい!という感じではないです。

■巷で言われる美容法とギャップがあってびっくりする。
Twitter等の識者達の曰く、摩擦 is 悪 for 肌。出来るだけ肌には触れない方が良いというご意見があると思う。あと乾燥は大敵だから1秒でも早くお肌に蓋を!みたいな意見も見たことがある。そういう感じのイメージを持ってこの塗布法を習うと、「え、こんなに肌に触れていいの?しかもコットンで?」ってなるし、「こんなゆっくり作業していていいの?乳液でさっさと蓋しなくていいの?」みたいになる。担当してくださったお姉様曰く、これぐらいなら大丈夫ですよーとのこと。
これはもう宗教の問題です。どの手法を信じるか。多分どれが正解とかない。私は習って以降は、摩擦とムラの無さの折衷案で素手で軽圧式塗布法をやってます。

 

メイクレッスン

スキンケアが終わったら、メイクレッスンに入ります。スキンケア後のすっぴん状態で正面写真を撮り、目や眉、鼻といった各パーツの長さや位置の比率などを数値化していきます。理想の顔(黄金比)があって、そこからどれだけ比率がずれているかという数値化の仕方です。

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測定結果

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理想の顔

1がパーフェクトな比率(ゴールデンバランス)で、それから小さくなると距離が短く、大きくなると長いです*2。ということで、文字にまとめると、私の顔はこんな感じ↓
・顔の縦幅が短め
・眉の位置は悪くないけど目の位置が低いので眉と目が離れ気味。
・目と目の間が滅茶苦茶離れている。
・口の横幅が小さい
実はこれぐらいの情報なら、今の時代はスマホのアプリで十分とれるので、知ってました~~~という感じです(FaceCheckerとかが有名)。
しかし、ここからが資生堂メイクアップレッスンの真骨頂。これらのゴールデンバランスとの差異をどうやったら埋められるかを私だけのためにレッスンしてくれます
あまりにもパーソナルで多分私にしか役に立たねえ。。。みたいな感じなので、一部だけ紹介します。

滅茶苦茶画質が悪くて申し訳ないのですが、こちらは私の口回りの写真です。
このクソ画質でわかるぐらいに小鼻汚いとか突っ込みどころは多数なのですが、まあスルーしてください。

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私の口回り

この残念な私の唇、細かく見るといくつか問題点があります。
・唇の山が狭い(本来は鼻の穴の真下ぐらいに来るはず)
・上唇の口角~山にかけてのラインがえぐれている
・下唇が薄い
これらが総じて口が小さいに印象につながっているわけです。

ということで、それをどうにかするためのメソッドがこちら↓

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アドバイスシート

ちなみにこちらのアドバイスシートは、レッスンを担当してくださるお姉様が説明しながら書きこんで下さります。説明聞いていると解読できるのですが、多分なんだこれって感じだと思うので、思い出しながら説明します
・唇の山が狭い
 →本来あるべき位置(鼻の穴の真下)にリップを乗せて、山の位置を偽装
・上唇の口角~山にかけてのラインがえぐれている
 →直線でつないでえぐれた部分を埋めちゃう
・下唇が薄い
 →下も出しちゃう
要するに唇じゃないところにもリップを乗せちゃうオーバーリップの一種なんですが、こんな真剣に自分に足りないところ考えながら乗せたことないですわ。。。ってなりました。すごい。賢い。

伝えたかったこととしては「顔パーツのものすごくパーソナルな課題に対して、しっかりとメイクの仕方を教えてくれます」ということです。さっき顔の分析は黄金比からのズレで数値化しますと言ったのですが、それ以外にも例えば目尻の角度とか唇の山の角度とか、物凄く細かい数値データはとっていて*3、その詳細な分析データとレッスン担当の方の腕で、私だけのためのアドバイスが貰えます。
目が小さいとか唇が小さいとか、悩みとしてはよく聞くし、調べればデカ目メイクとかいくらでも出てくるんですが、一般化されている情報だと、それを上手く自分では再現できないし、「これで合ってるの。。。?」と不安になるんですが、こちらのメイクだとそれがないです。安心感がすごい。

良かったこと

■化粧のベーシックなやり方が習える
そもそもファンデーションってどうやって塗るのが正解なの?とか、眉毛ってどうやって書くの?とか、皆さんどこで学ぶんですかね。ネットリ芋女は生まれてこのかた習ったことがありません。もちろんググれば何かしらは出て来るので見様見真似でやってはみるんですが、「これで合ってんのか。。。?」という疑問はつきまといます。
それが今回のメイクレッスンで「こうです!」と言って教えていただける。ありがたい。どうしたらいいかマジでわかっていなかった眉毛を不安にならずに描ける喜び。毎朝ちょっとだけ嬉しいことが増えました。
これによって、知りたかったこと②「正しい眉毛がわからない」もクリアです。

■ファンデを塗ったときにふぁさふぁさするのは仕方がない
ファンデ塗ったとき、ふぁさふぁさしませんか?粉っぽいというか、顔の産毛に乗ってしまうというか。これって良いファンデーションを使えば直るの?ブラシとかパフとかツールの問題?それともプロがやればならない?と、疑問は尽きません。これが一気に解消です。良いファンデ(コスデコの1.4万円もする)と良いツール(資生堂のメイクブラシ)にプロ(レッスンのお姉さま)に塗ってもらっても、ふぁさふぁさするものであるということがわかりました。多分産毛のせいじゃないかな。
あと自分で化粧をすると近くで見えてしまうのでふぁさふぁさしているのが気になってしまいますが、遠くから見て綺麗ならOKですとのことでした。なるほど。

■ファンデの崩れ方が綺麗ってこういうことか...
ファンデや下地の紹介で「崩れ方綺麗/汚い」みたいなコメントを見かけるのですが、あまりどんなものなのかピンときてませんでした。が、今回メイクしてもらい、帰宅してから鏡で顔を見たときに意味が分かりました。
コロナ禍なのでマスクもつけていたし、蒸し暑い中歩いて、家に着くころには全身少しべたつくぐらいだったんですが、鏡の前に立ってみると、肌が綺麗。塗りたてよりも綺麗。確かに鼻周りとかは落ちてはいるけど、頬とかは馴染んで寧ろいい感じ。こ、これが化粧品のレビューでよく見る「崩れ方が綺麗/汚い」ってやつか...!と初めて実感しました。良いファンデってすごい。

注意点

■カラーアイテムは自分の好きに選ぶ
ファンデなどのベースメイクは肌分析の時に見る肌色から合わせてもらえますが、アイシャドウやリップ等の色物は自分で好きなの選んで下さいーと言われました。スキンケアの時と同様にアイテム選びにはそんなに時間はかけない感じです。
恐らくパーソナルカラーを見てくれるタイプのコースなら似合う色を選んでいただけると思います。また、似合うものを選んで欲しい場合はそう言えば選んでいただけるのかもしれません。
あくまでメイクレッスンは「メイクの仕方を習う」という時間で、似合うものを選んで欲しい!アイテムに時間をかけたい!という感じではなかったです。

(おまけ) メイクの仕上がりについて

結局メイクレッスン受けて可愛くなれんのか?おい?ってところです。全顔を晒す勇気はないので、リアルな友人に見ていただき、いただいたご意見を参考に仕上がりを評価してみようと思います。

「(メイクレッスンを受けたことを伏せて)どっちが好き?」と、いつものメイクとレッスン後のメイクの顔写真を並べて聞いてみました。20人ぐらいに聞いて、メイクレッスン後の方が好きという意見が約60%でした。やっぱプロのメイクの方が気持ち人気!
具体的なコメントとしては、
・綺麗系になった
・強そう/怖そう
って感じでした。「どっちが好き?」で聞いてしまったので、好みもあるかなと思いますが、とりあえず綺麗めレディにはなれたようです。

ただし考察としては、いつものメイクでは自分の素顔やメイクの性質上、子供っぽい感じの顔なのですが、メイクレッスン後ではゴールデンバランスに近づけているので、相対的に大人っぽく/美しい寄りになっているんだと思います。
とりあえずいつものメイクとレッスン後のメイクで差があることはわかったので、良かったです。いつものメイクの方が親しみやすいという声ももらったので、仕事の時はいつものメイクで雰囲気やわらかく、綺麗目にしたいときは習ったものを実行してみる。。。という感じで使い分けようと思います。
知りたかったこと③「無理無い感じにナチュラルに垢抜けたい助けて」が叶ったかどうかはわからんですが、メイクの選択肢が増えたことに喜びを感じてます。

 
資生堂のメイクレッスンはメイクテクに不安のある子羊の味方!

個人的にはメイクレッスンが特に刺さっております。自分のメイクテクニックに不安がある人はマジで受けた方がいい。おすすめ。
天下の資生堂のプロフェッショナルにちゃんとメイクを教えてもらえる。しかも自分の手も動かして「ちゃんと自分で再現性が取れる」というところをしっかり気にしてもらえる。ありがたい。持って帰れるテクが多くて2万円が実質無料。毎日のメイクへの不安が少し薄らいで、QOLが上がる。
逆に自分のメイク方法が確立している人や、悩みに自己対処できる方、アイテム選びやアイテム自体に興味がある方には物足りないかもしれません。

唯一後悔している点としては、「もっと資生堂のアイテムにどんなものがあるのか調べておけばよかった」ということです。もし受ける方がいらっしゃったら一目先にどんなアイテムがあるかや気になるアイテムのチェックをしておくとよいと思います。

*1:正式名称は「パーソナルビューティーレッスン」

*2:±0.02は誤差でゴールデンバランス扱い

*3:結果シートとしては貰えない